人生100年時代と言われる昨今。60代以上の方が婚活をおこない、再婚することも珍しくなくなっています。一方で60歳になると知らない人と関わる場が少なくなり、出会いに苦労する方もいます。60代からの婚活はどのように進めたらよいでしょうか。今回は60代からの婚活の実態や出会い方について解説します。合わせて婚活を成功させるポイントも紹介しているので、ぜひチェックしてください。
60代の結婚事情
日本では暮らし方の多様化が進んだ影響で晩婚化が進み、生涯独身でいる人が増えています。また熟年離婚により、独身に戻る方もいます。内閣府が発表している「男女共同参画白書 令和4年版」によると、未婚(配偶者・恋人なし)の40代以上の割合は、2割に達します。
年代 | 男性の未婚率 | 女性の未婚率 |
---|---|---|
40代 | 28.4% | 22.1% |
50代 | 26.7% | 23.0% |
60代 | 21.5% | 22.8% |
では未婚の60代の中で、結婚願望がある人はどれくらいいるのでしょうか。婚活支援サービスを提供している会社の調査によると、未婚の60代のうち19.0%は結婚願望があったそうです。結婚願望の理由の1位は「安心・信頼できるパートナーがほしいから」でしたが、「1人では寂しいから」「孤独死が怖いから」が上位に入りました。人生の最期を見据えて、余生を愛する人と過ごしたいという思いが見えてきます。
60代は初婚よりも再婚が多い
そもそも60代の結婚は数として多くありません。そのうえで60代の結婚内容を調べると、初婚よりも再婚が高いですが、その差は若干です。国立社会保障・人口問題研究所が2023年に発表した、2021年の60代の初婚率と再婚率は以下の通りです。
初婚率 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
60~64歳 | 0.14% | 0.05% |
65~69歳 | 0.08% | 0.02% |
再婚率 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
60~64歳 | 0.82% | 0.45% |
65~69歳 | 0.46% | 0.24% |
事実婚を選ぶ人もいる
最近は籍を入れず、事実婚を選ぶ60代が増えています。夫婦ではなく、パートナーとしての関係を望むようです。事実婚には3つのメリットがあります。
- 家族に反対されにくい
- 財産問題に巻き込まれにくい
- 名字変更の手続きが不要
まず事実婚は自身の兄弟や子どもから反対されにくいです。60代になると子どもは成人していますが、実の親以外の人と家族付き合いをすることに抵抗を感じる方もいます。実際、実の子どもに再婚を反対され、結婚を諦める人も少なくありません。その点、事実婚は血のつながらない家族と距離をおいて付き合うことが可能です。
事実婚は法的な縛りがないため、お互いの財産問題に基本的に関与しません。そのため、パートナーの死亡後、パートナーの家族と遺産を巡るトラブルを回避できます。生前に書面を交わしておくとより良いでしょう。
そして法律婚をすると、行政や各種引き落としなど、名字変更の手続きが必要です。しかし年を取ると、このような手続きを煩わしく感じます。とくに初婚で相手に嫁いだ人や離婚した人は、変更手続きの大変さをすでに体験しているため、もうこりごりという人もいるでしょう。
このようにメリットの多い事実婚ですが、いくつか注意点があります。まず配偶者控除など、税制上の優遇は受けられません。また家族関係を証明できる公的書類がないため、証明が必要な際、手続きに時間がかかります。同様の理由で賃貸や保険契約が難しかったり、手術への同意書へのサインができなかったりします。
現在は事実婚や同性カップルへの配慮から、パートナーシップ制度を設けている自治体が増えています。2024年11月現在、この制度は全国で278の自治体が導入済みです。パートナーシップ証明書を発行することで、法律婚と同様のサービスを受けやすくなります。
60代から婚活する3つのメリット
60代からの婚活のメリットは3つあります。
- 人生が充実し、老後の不安が軽くなる
- 経済的余裕が生まれる
- 家族や周囲の人を安心させられる
人生が充実し、老後の不安が軽くなる
60代に入ると、仕事は定年もしくは責務が軽くなり、自由な時間が増えます。そこで将来を考えた際、独身の寂しさや日常生活の難しさを感じ、老後に不安を抱きます。現在、平均寿命は80歳を超えるため、この先20年を1人で過ごすより、信頼できるパートナーと過ごしたいと考えるようです。
定年後は自分から外に出ないと、社会とのつながりも薄くなります。だからこそ、パートナーを迎えることで、充実した人生を送れるでしょう。また終活に置いても、自分が信頼できる人に自分の意思を託せるようになります。
経済的余裕が生まれる
一緒に暮らすパートナーがいれば、家賃や光熱費などの生活費を分担できます。また税金控除や家族割などの割引サービスを受けられたり、市営住宅に応募できたりするので、経済的余裕が生まれます。
家族や周囲の人を安心させられる
ずっと独身だと、周りや家族から心配されることがあるでしょう。介護や看取りの観点から、心配する方もいます。パートナーを見つけることで、周りを安心させられるでしょう。
60代からの婚活方法
60代になると仕事を引退し、出会いの機会がかなり少なくなってしまいます。そのような中で婚活をおこなうには、どうしたらよいのでしょうか。出会い方は4つあります。
- 結婚相談所
- 中高年を対象とした婚活イベント
- 習い事やサークル活動
- マッチングアプリ
結婚相談所
結婚相談所のポイントは、結婚願望がある人と出会えることです。そのため、交際から成婚までスムーズに進みます。また入会中はプロのサポートが受けられるのもポイント。60代の婚活では、年齢を理由に断られたり、健康状態や介護など、お互いが抱える事情が気になったりします。このような相談しにくいことがあっても、プロの心強いサポートが支えてくれるでしょう。
注意点として、結婚相談所に入るには年齢や安定した収入など、複数の条件を満たす必要があります。また月額料金や成婚料など、ある程度お金がかかるので、入会する前に費用を確認しましょう。
中高年を対象とした婚活イベント
熟年結婚の高まりから、中高年を対象とした婚活イベントも活発におこなわれています。趣味をテーマにしたパーティーや、男女複数人で1つのテーブルを囲むイベントなどがあり、自分の希望と近い人とたくさん出会える可能性があります。
ただし自分から積極的に行動することが求められるため、内向的な方には難しいかもしれません。また他の年代と比べて、開催回数が少ないのが実状です。
習い事やサークル活動
老後の楽しみとして、習い事を始めたり、サークル活動に入ったりする人も多いでしょう。社会的なつながりが保てるので、肉体的にも精神的にもプラスです。また共通点を通じた交流は互いの人となりがわかるため、意気投合すれば交際に発展する可能性があります。
ただあくまでも趣味を楽しむ場なので、最初から出会い目的で参加することはやめましょう。相手にも失礼です。
マッチングアプリ
今はシニアがスマホを持っていることも珍しくありません。そのため若者と同様、マッチングアプリを活用して出会いを探す人もいます。実際、マッチングアプリ「ペアーズ」では、2023年の60代会員数が63%増加し、23年12月時点で5万人以上の60代が登録しています。
30代以上の大人向けや再婚希望者向けのマッチングアプリがあり、結婚相談所より気軽に低費用で出会えるため、1度登録することをおすすめします。一方で身体目的や嘘のプロフィールを書く人もいるので、やりとりは慎重におこないましょう。
60代からの婚活を成功させるポイント
60代からの婚活を成功させるには、4つのポイントがあります。
- 条件は幅広く設定する
- 家事分担や事実婚も前提にする
- 健康を保つ
- 家族の理解を得る
- お互いの価値観を大切にする
条件は幅広く設定する
熟年結婚する人が増えているとはいえ、他の年代と比べると希望者は少ない傾向です。そのため、条件を細かく設定してしまうと、貴重な出会いも限られてしまいます。
まず条件はどうしても譲れないものに絞り、幅広く条件を設定することで、人を見る目を養いましょう。そして条件に合った人の中から、アプローチする順番を決めるのがおすすめです。
家事分担や事実婚も前提にする
60代になると、それぞれ抱えている事情は大きく異なります。定年まで仕事をバリバリしていた人、専業主婦だった人、仕事しながら子育てしていた人など、バックグラウンドはさまざまです。
そのためお互いの理解や歩み寄りが必要なことがあります。とくに家事分担や事実婚は、結婚生活に大きく影響するため、交際中に結婚観はきちんとすりあわせることが重要です。
健康を保つ
婚活している人の多くは、「余生をパートナーと楽しく過ごしたい」と考えています。楽しい時間を長く過ごすには健康管理が大切です。適度な運動や栄養バランスを考えた食事を心がけましょう。
また日頃から食生活や運動に気をつかっている人は、見た目が若々しく、相手からも好印象です。老化は止められないとはいえ、最低限見た目はできる限り整えましょう。
家族の理解を得る
法律婚であれ事実婚であれ、家族の理解を得ることは結婚において必要です。実際、結婚相談所を利用して成婚退会したが、家族の反対されてしまい、籍を入れられなかったケースは、残念ながらよくあります。
とくに子どもがいる方は、相続や同居、介護など、自分に何かあった際は子どもに連絡がいきます。子どもがびっくりしないよう、結婚前にしっかり説明して、同意を得てください。
お互いの価値観を大切にする
60代になると、さまざまなことを経験しているため、自分の価値観が絶対と思いこんでしまう人がいます。それは結婚相手に求めるものだけでなく、店員に高圧的な態度を取るのも、その一例です。
しかしどんな形であれ夫婦の関係になるのであれば、相手の価値観を理解しなくてはいけません。とくに離婚経験のある人は、価値観の相違が原因となった可能性があります。その場合、離婚の理由を共有したうえで、きちんと相手の考えを理解し、建設的な会話ができるかが、婚活成功のカギです。
今回は60代からの婚活の実情や出会い方、成功のポイントについて解説しました。確かに60代で結婚される方は多くはありません。しかし平均寿命が長くなったことで、自由な時間を愛する人と過ごしたいと考える人は増えています。今回の解説を踏まえて、改めて結婚を望むのであれば、結婚相談所などを活用してぜひチャレンジしてください。その際は成功のポイントも活用してくださいね。